2020-05-08

最近の話題と雑感 1

Before and After Covid19

家に居る時間が増えスクリーン・エンターテイメント三昧の日々が続いている。映画、TVドラマを見たり趣味のブログを読むのも楽しい。

The Queen

Milk

The Hurt Locker

Black Swan

The Revenant

Cinema Paradiso

The Crown

ここ10年程のアメリカの映画はアカデミー受賞映画といっても暗かったり浅かったりするものが多い。流血シーンも多すぎる感。この5本はまだ良い方。やや食傷気味になり大昔のイタリア映画シネマ・パラダイスを観た。フィルムワークが繊細で人間味を感じる作品だ。TVドラマ、クラウンは最初から見直している所。確かオーサーコーチも見ていると言っていた。

ハリウッドは映画のネタが尽きたのかとまで思わせる。最近は映画よりTVドラマの方が良くできているのはその原因?結果?

ネットに情報を上げてくださるの方々のお陰でボリショイ劇場のビデオ配信のことも知りバレエとオペラを見れた。モスクワ訪問の機会があれば是非行きたいと思っていた。やはり荘厳。重厚な豪華さは別格である。スカラ座、オペラ座とバスティーユ、テアトロ・コロン、コベントガーデン、ウイーン国立歌劇場、ゼンパー・オーパーなどはそれぞれ街の顔、国の顔として演目だけでなく劇場も見学の価値がある。まだ見ぬボリショイへの憧憬を募らせてしまった。

ボリショイは終わったが、ニューヨークのメトロポリタンオペラも普段は有料のビデオを今は無料で毎日配信している。米国東部時間の7:30pから翌日の6:30pまで23時間ひとつのオペラを見れる。一時間おいて次のオペラが始まる。

オフィシャル スケジュール: Nightly Met Opera Streams


コロナの到来は私たちの生活を変えてしまった。COVID19は地理的な違い、人種・年齢の違い、貧富の差、文化習慣の違い、社会制度やイデオロギーの違い等々世界各地の様々な差異を超えて一様に襲ってくる。強大な疾病力と伝染力は差別なく迫ってくる。人間だけでなく動物も感染しているようだ。

人口あたりの感染者数など各国の比較からも何らの規則性は見えてこない- 人口密度が高い国ゆえ感染者数が高い、高温多湿だから低い、経済大国だから低い -などというパターンは全く掴めない。

医療機関の崩壊と経済機構の崩壊- この2点を阻止すべく世界中の政治家と公衆衛生の関係者が各国、各地域で指揮をとっている。そして打ち出された政策に沿って医療関係と各必須経済機関に従事する人々が最前線で働いている。どちらかが危機に陥ればもう一方もいずれは崩壊してしまう。対立すべき二面ではなく両立させるべき重要な社会機構である。

各国の数字集計方法が同じかどうかは定かでないが日本の数字は人口密度からして驚異的に低い。公衆衛生レベルの高さ、物流の速さ、治安の良さなど世界に知られている点に加えて最大の要因は日本人の特質-状況を理解した上で行政機関の指示に従順であり自発的に行動を律することができる-に基づいた個々の生活態度にあるのではないだろうか。自宅待機を強制とし違反者は罰する方途をとる他国とは対照的である。自律力・判断力に任せてか経済活動の制限も他国に比べると緩いようだ。

感染者数が100万人を超えた米国は自粛令に伴い過去最大の失業者も生み出している。失業保険申請数が3000万を超えたらしい。人口3億2000万の国の話である。

勇気と希望

各国の状況はそれぞれ異なっていても規制に従って働いている最前線の従事者以外の一般人の役目は大方同じ- 自宅待機、外出時はマスク着用とソーシャルディスタンシング、手洗い・うがいなどの自己管理である。政策を打ち出す人々も最前線の労働者も瞬間瞬間の判断が最善かどうか分からない場合もあるかもしれないが何しろ必死にやっている。こちらも呼応して自分の役割である自己管理を必死にやっている。

誰もが大変な思いをしながら毎日を過ごしている中、世界中の人々が一様に一つの問題を共有し同じことを感じ同じことを目的としているという稀有な状況を感慨深く思うこともある。地球全体が一時に同一の危機に脅かされ、かつテクノロジーのお陰でそれを全人類がお互いに認識でき声をかけ合うことができる-これは人類史上初めての出来事ではないだろうか。

いずれにしてもCOVID19に関する情勢も人類側の対応も世界の共通軸で計られる。各国、各地域で投じた政策の内容とタイミングが良かったかどうかは後になって分かるだろう。成功する部分も失敗する側面もあろうが、これは軍事力の競争でもなければ政治や経済の競争でもない。人間の命を最大に尊重し人間の尊厳を事の中心にできるかどうかの道徳的な競争と言える。1人1人がそれぞれの立場で様々な次元で遂行できることだと思う。

露わになるのは政治家たちの力量だけではない。肩書や立場に関係なく私たち1人ひとりの人間性が試される時である。弱い自分が強くなれるチャンス、鍛錬の時でもある。

世界の各地で起こっている様々な感動の物語も聞かれる。医療関係者の体験だったり政治家の決死の決断エピソードだったり無名の庶民の心温まる行動だったり人間の善性の物語は私たちに勇気を与えてくれる。現実の人間の物語はオスカー受賞作品よりよほど感動的なこともある。

また様々な社会機構がCOVID19にどの様に影響を受けているかを知ることであらゆる分野は目に見えない所で全て繋がっていることを理解させてくれる。

フィギュアスケート界でもチャリティー等オンライン上の企画でスケーター達が集まったり各々トレーニングに励む姿を披露したり、と一生懸命な選手の姿には希望が見える。

TV放映されている羽生選手の演技はどれもこれまで何回も観てきたがそれぞれ感動がある。自らプロデュース!した17作品のアンソロジーも心がこもっている。震災から9年シニアデビューから10年-いつの間にそんな時間が経ったのかと思う。長かったようでもありあっと言う間だったようでもある。

「国民に深い感動と勇気、社会に明るい夢と希望を与え」2年前に国民栄誉賞に綴られた通りの存在とあらためて思う。


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ご訪問ありがとうございます。

皆さま十分気を付けられてご健康ご無事であられますように。







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