2020-11-03

ロシアカップ第3戦とラスベガス

ロシアカップ第3戦など

早いものでもう3戦が終了。ライブは見れず動画を4人観た- コリヤダ、トクタミシェワ、シェルバコワ、ウサチェワ選手。来週の第4戦が始まる前にジュニア女子も見たいと思っている。

シェルバコワ選手は不調だったのかジャンプだけでなくコレオやステップも第1戦の方が良い出来だった。いつジャンプ技術が身体の成長にそぐわなくなるか分からない、と試合の度に気になっている。

ウサチェワ選手はスケーティングだけでなく右足を後ろにクロスさせて入るルッツの跳び方もメドベージェワ選手に似ている。エネルギーに満ちていてメドベージェワの最盛期2015年Jワールドの頃のようだ。ワリエワ選手らジュニア数人と共に年末のロシア選手権に出場するのだろう。ロシア女子は激戦化する一方。

そういえばザギトワ選手がモントリオールワールドのEX用に準備したプログラムを近々アイスショーで披露するらしい。ノートルダム・ド・パリのエスメラルダをモントリオールで演じる予定だったと知り残念に思ったことを思い出した。ザギトワ選手の演技には品格がありオデット&オディール、クリスティーヌ、カルメン、クレオパトラ、エスメラルダと様々に美しい女性を演じる路線がよく合っていると思う。

トクタミシェワ選手は以前はあまり跳ばなかった3Fも昨季から入れるようになり構成を上げてきている。昨季は1試合3A3本、3Lz3本、3F2本が基本で露選手権ではクワドにも挑戦した。今回ソチでは3A2本、3Lz3本、3F3本と早くも難度が高い。ビールマンスピンもやっている。またスローで見るまで気付かなかったがルッツのコンビネーションではSP・FS共片手を上げている。昨季はなかった印象。女子の競技年齢変更は不毛の議論だと常々思っているがトクタミシェワを見ていると無意味にすら思えてくる。

コリヤダ選手はこれまでクワド1本でSP100点超えを2018ミラノワールドと2019欧州選手権の2回記録している。手元の記録によると他ではチャン(2017ヘルシンキワールド)、チェン(2019国別)、羽生(2014ソチ五輪)の3選手、3試合のみである。ボーナス点を引いた100.72でも今回の演技にはやや高い感だが実力からして可能な得点と思った。今季はチャレンジャーシリーズに指定されなかったがベラルーシでのアイス・スターでの演技も良かった。技術だけでなく所作も洗練されてきた印象。再びSPで100点を超え269.35点で納得の優勝である。

ネイサン・チェンの得点

テクニカルがエレメンツを正確に判定、ジャッジがGOEを正当に採点しPCSを評判値でなく5項目をそれぞれ独立して正当に採点- と現実にはこの地球上で起こった事がない夢のような採点(笑)が行われたならネイサン・チェン選手のラスベガスでの得点はSP99点前後、FSは175点前後で総合275点前後が妥当。それでも今季の男子の記録では最高点である。基礎点が高い分高得点となるが演技としてはコリヤダ選手の方が魅力がある。

CS戦(ネーベルホルン杯とブダペスト杯)の記録がシーズンベストスコアとして正式にあげられていたのでスケートアメリカの記録も追加されると思っていた所ISUから公認記録とはしない旨発表があった。これは今回のテクニカルパネルとジャッジのあまりにもあからさまな偏向採点が原因だと想像している。そうだとしたらISUもアメリカの所業に対し明確な意思表示をしたことにはなる。

ISU記録:2020/21 Season Best Scores Men SP

ISU記録:2020/21 Season Best Scores Men FS

ISU記録:2020/21 Season Best Scores Men Total

女子、ペア、ダンスも統計ページの Season Best Total Scores 2020/21から見ることができる。

チャレンジャーシリーズの記録は残ってもグランプリシリーズの記録は残さない- スケートアメリカのテクニカルパネルとジャッジの狂奔行為のお陰でオカシなことになってしまった。残るGPS3戦(中国、ロシア、日本)に出場する選手たちにとって大変な迷惑である。試合開催者やオフィシャルズにとっても残念な運びなのではないだろうか。

ジャッジのGOE&PCS偏向採点に加えてテクニカルパネルまで狂ってくると細かく決められたルールの存在意義が消滅してしまうだけでなく競技の価値が下がりスポーツが悪業と諍いの場と化してしまう。派手な装いで観客を喜ばせる競技、採点者の好みで結果が決まる競技、と益々見下げられてしまいそうだ。

アメリカとロシア

チェン選手はジャンプが安定している。実力は全米ではトップでゾウ選手が続いている。

ここ数年を総じては「ネイサン マイナス ローリー(ニコルではなくパーカー)」の競争力は「ロシア選手 マイナス 薬」の競争力よりは高いと言えそうではある。

全米選手権でのGOEとPCSの乱発が国際戦でも見られるようになって久しい。PCSは評判値、株価のようなもので一度上がると簡単には下がらない。ローリー・パーカー氏等の尽力で16-17シーズン辺りからじっくり上げられ、今やパーカーが国際試合でジャッジ席に居らずとも高得点が出るようになった。ラスベガスではJ1にパーカーがJ4に米連盟の前会長オクシア氏が座った。

仮にパーカー等の尽力なしでPCSは相応の85から高くても90、GOEも相応に付けられた場合でも確実に基礎点を獲得すれば世界選手権では表彰台に上がれるか少なくとも6位以内には入れるだろう。

しかしロシア選手が薬物なしで試合に臨んだ場合- 例えばここ数年の女子の国際戦の表彰台は随分と違った様相になったかと思われる。

米反ドーピング機関のトップらはロシアのドーピング違反に対して毎回厳しい態度を公にしている。米スケート連盟も確かボストンワールドの折プレスコンファレンスで当時会長だったオクシア氏がロシアの選手は平昌五輪に参加させるべきではないと発言したように記憶している。

ドーピングの取り締まりは新薬開発とのイタチごっこと言われている。単純に言えば反ドーピング機関の指定するリストに載っていない今日開発された薬であれば使用しても違反とはなりえない、という意味であろうか。

ロシアにしてみれば- パフォーマンスを高める効果のあるサプルメントを率先して採用しより良い結果を獲得すべき -というのが言い分なのだろう。審判競技でジャッジによって採点にばらつきがあるのは当たり前でパーカーの採点は充分許容範囲であり高得点を与えるパーカーを率先して採用しより良い結果を獲得すべきとのアメリカの言い分と目的としている部分においては本質的に同じである。そしてどちらもスポーツ衰退を助長させる要因になっているように見える。

全米選手権などアメリカの国内試合で満点のGOEやPCSを与えるのはよく知られている。一応は国際試合であるスケートアメリカで国内試合のような採点行為に陥ってしまったのは選手もオフィシャルズもほとんどアメリカ人で国際戦であることを忘れて!気が緩みやりたい放題になってしまったのだろうか。随分工夫し苦労した様子の大会運営に気を取られてラスベガスの雰囲気に興じお祭り採点になってしまったのか。エレメンツ判定もGOE&PCS配点も正確性などどうでもよくパンデミックで誰も気にしないだろう、一興を演じて注目を集めれば良い、と最初から考えていたのかもしれない。

いずれにしても試合数の少ない今季、大事な国際試合の一つが損なわれてしまったようで残念に思う。今回のように稚拙な姿を国際的にさらけ出しているようではフィギュア関係者がどれ程声高にドーピング違反追及を叫んでも滑稽に映るだけである。

ロシアの薬もアメリカのパーカーもどちらも違法ではない。違法でなければ何でもやって良い、という観念から起こる様々な所業がこのスポーツの価値をどんどん下げている。種々の問題発生の原因ともなっているのではないだろうか。米国のフィギュア競技はいずれはベガスのショービズになってしまうのかとも思わせる。それとも、もうなっている?

残りのGPS3試合がSAの採点行為に影響されない様にと思う。ロシアカップは国内戦でGPSロシア杯は国際試合- 違いが採点に顕れるのかどうか興味深い所だ。


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ご訪問ありがとうございます。

皆さまお身体を大切にされ安全に過ごされますように。



 

 

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