１月１０日生まれ
毎年シーズン前半の最後に全日本を観戦すると日本の選手のスケーティングの良さが際立って見える。
男子では山本草太選手、佐藤駿選手と三浦佳生選手が印象に残った。
山本選手を見るたびに思い出すのは－ ジュニアワールドで３位になり１位の宇野選手と共にニコニコと帰国した時の様子。１５才だった１４－１５シーズンだった。あれから８年の間に山本選手は怪我をして２人の道は大きく分かれてしまった。
今季シニア７年目で初めて世界選手権に出場する。これまで何回失意に暮れてもずっと続けてきた。よく諦めずにここまでやってきたと思う。
女子も才能ある選手がたくさんいる。４ＣＣには１０人位！！の枠をもらってもよさそう。
今季シニア３年目の青木祐奈選手も体形変化や怪我で苦労をしてきた。ジュニア時代から３Ｌｚ＋３Ｌｏを跳んでいる。今回は数年挑戦してきた２Ａ＋１Ｅｕ＋３Ｆも綺麗に着氷してビックリ。確かババリアンオープン？でも成功していた記憶。
オイラーからのフリップを試合で跳んで成功させたのは日本女子ではおそらく初めて＆唯一のはずだ。世界では１人ポーランドのクラコワ選手がＦＳの冒頭に３Ｌｚ＋１Ｅｕ＋３Ｆを入れている。数年前には３Ｆ＋１Ｅｕ＋３Ｆを跳べるロシアの女子選手が１人いた。
日本男子では宇野選手が３Ａからの３連続ジャンプを数年跳んできたが今季からはやめている模様。羽生氏は４Ｔ＋１Ｅｕ＋３Ｆを着氷している（２０１９ＧＰＳカナダ杯）。そういえば羽生氏が都築コーチに「祐奈ちゃんをよろしく」と言っていたことを思い出す。
堂々の７位だったが、国際試合の実績がないゆえだろう、４ＣＣの補欠にも入らなかった。せめてユニバーシティ・ゲームズ（ユニバーシアード）に、とかすかな期待があったがこれもナシ。調子が上がっている今季、シーズン後半のＢ級試合に何とか出場させてもらえないかと思う。
偶然２人とも誕生日が同じで１月１０日。山本選手は２３才、青木選手は２１才になったばかり。いよいよこれから前進だ！ ガンバレ―！
薬の香りナシの国際試合
ロシア選手が出場停止となって以来の試合は何か異常な状態がなくなった雰囲気である。あの高難度ジャンプに喜々とした各試合では薬が蔓延しているだろうと頭の片隅で常に思いながらの観戦だった。
今季の試合の何と爽やかなことか。アマチュアスポーツの素晴らしさを感じる事ができる現実が新鮮である。
パフォーマンス・エンハンスメントの効果もそうだが露の不思議な状況は怪我後の回復の速さにもあった。
山本、青木選手のように一度大怪我をすると低調期が数年以上続くことが多い。場合によっては競技を辞める選手もいる。紀平選手も怪我モードになってからすでに２年経った。露以外の他国の選手は皆大体同じような道をたどる印象。
完治するまで決して無理な滑りをしないで忍耐強く続けていくことがどれ程大変かと思う。周りの選手たちが国際試合で成果を出してゆく中で引退せずに地道な鍛錬を続けてゆける精神力の強さにはいつも感動する。
今後国際組織が露の出場停止についてどの様な判断をするのか分からない。２０２６年ミラノ五輪まで続けばジャッジが妙な事をする機会も少なくなり僅かでも浄化できるか、と虚しい希望アリの昨今。
Ｐａｓｓｅｐｉｅｄ
パスピエはフランス発祥の舞踏スタイル。
ドビュッシーのピアノ曲に軽やかなパスピエ・ステップを表現する１曲がある。有名な「月の光」とともにベルガマスク組曲として作曲された４曲のうちの一つ。
こちらはショパンコンクール優勝者ソンジン・チョの演奏。
ＹＴ： ベルガマスク組曲よりパスピエ by Seong-Jin Cho
島田選手のＦＳに使われているのはモントリオールのピアニスト、ジャン＝ミシェル・ブレ作曲。
島田選手の可憐なイメージとは随分違うが、オフィシャルビデオではパスピエ・ステップに興じて虜になってしまい倒れるまで踊り狂う一種デカダンス的な人間像が描かれている。
ＹＴ： passepied by Jean-Michel Blais
島田選手のＦＳミュージックはこちらのビデオからＭＰ３にダウンロードしてフィギュアミュージックアルバムに入れて聞いている。
音楽編集は微細にわたる作業で時間がかかる。プログラムの編曲を再現した音源を提供しているこの様なＹＴチャンネルがいくつかあり有難い限りだ。
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ご訪問くださり大変ありがとうございます。
皆さまの新年のご多幸とご健康をお祈りしています。
Wishing you a very happy and healthy New Year !
Bonne Année !
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