2020-08-07

2019/20 Season in Review 6 採点ルールなど20/21への引継ぎ

2020/21へのルール改定、保留、続行

5月に発行された2020/21向けのルール改定は何かと無理があり遅かれ早かれ不備な点などの調整があると思っていた。予想通り一か月後には全て保留となり7月に入り昨季19/20のルールをほぼ踏襲すると発表があった。

最終的に19/20ルールに追加された点は主にジャンプ着氷時の90度回転不足の判定基準(q)採用とGOE減点の変更となり注目されていたクワドの基礎点変更、離氷時のブレードアシスト減点はなくなった。

ISUのテクニカル委員会はどうなっているのだろう。技術内容のエキスパートたちでありルール改定の権限があると思われるが何を基準に改定案を練っているのか。各国からの提案なども考慮しているのだろうか。岡部由紀子氏も名を連ねている委員会は5人から成り立っている。COVID19の影響下とはいえ種々の不合理が見え発案、協議、決裁手順などの組織運営が難航し易いのかとも思わせる。どの人物も競技審判員としての仕事もしていて審判をする立場と評議をする立場を混同しているのかもしれない。

フィギュアスケートが好きで勇んで役割を担っているのだろうが技術のエキスパートが必ずしも経営力、組織運営力を持っているとは限らないのだろう。内容そのものだけでなくコミュニケーションも混乱しているのはディレクターやカウンシルなど組織上層部の問題なのかもしれない。

ルール改定の流れは- 案を協議・決定・発表、1シーズン試行し翌シーズン微調整というのがこれまでのパターン。ここ数年男子・女子の技術躍進のスピードが速くなっているせいかルール改定は追い付くのが大変といった印象がある。

5月に発表された改定は北京五輪で適用するには突飛というか新たな内容が多すぎた。COVID19の現況を理解し競技会で新ルールを試行運転する機会がほとんどないことを予見していれば盛沢山の内容を正式決定・リリースせずに最初から最小限の変更に留められただろう。内容としてはあまり意味のないq採用よりもプレロテやブレードアシスト減点を採用した方が良かったと思う。

2020/21シーズンに適用される基礎点表(ISU文書2253)ガイドライン(2334)のリンクはサイドコラムにも追加した。

2020/21への競技規定の引継ぎ

2021年のストックホルムワールドのジャッジ国と各国の出場枠はモントリオールワールドで使われる予定だった内容をそのまま引き継ぐと文書2332(ジャッジ国)と2335(出場枠)で発表されている。

ISU文書:2332 Decisions of the Council 2020-06-15

ISU文書:2335 Decisions of the Council 2020-07-06

日本は男女とも3枠ずつ。ジャッジ国に抽選されたのはアイスダンスのみ。露と米が男女ともにイン。

ISU文書:2288 Judges draw

ISU文書:2336 Entries for ISU Championships 2021

2021欧州選手権と四大陸選手権のジャッジ国と出場枠は例年通り決められる様子。シーズン開幕までには状況もまた色々と変化し試合開催と競技規定に影響してくるかと思う

 

2019/20 Season in Review 記事

1 スポーツの多国籍化とアスリートの移籍

2 セーフスポーツとクリーンスポーツ 

3 女子の技術躍進

4 シーズン記録

 ファンとメディア

6 採点ルールなど20/21への引継ぎ


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